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zoom RSS 「舌を噛んで死ぬ・・・」ってホント??・・・。

<<   作成日時 : 2010/07/13 10:54   >>

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 この間、友人と飲みに行った時のことです・・・

 友人Kがふと、「舌ば噛み切って死ぬってあり得ると?」
          「看護師やっけん知っとるやろ!?」 と尋ねてきました・・・・

 自分は、とっさに「う・・・ん?? どぉーやろーねぇ??」
           「看護師仲間でも舌切って亡くなったという患者さんの話は聞かんし・・・」
           「舌には神経がいっぱい走って、動脈も走っとるけど・・・
            そう対して大きい血管でもないし・・・」
           「完全に舌が切れても死ぬほど痛いだけで
            思ったほど出血はせんと思うし、
            切れた勢いで咽に詰まるという可能性も低いけん以外と
            死ねんかもね・・・」
           「ただこれって自分の考えだけやっけん、何とも言えんけど・・・」

           「ある意味、自殺するには切腹以上に要領悪い自殺方法で、
            ただ無茶苦茶に死ぬほど痛いだけで死ぬ可能性は低いかもね」 
・・・・・というのが、その時の自分が持っている解剖の知識から考えた結論でした。



 後日、自分が出した結論が正しいかどうか確かめたくって看護学生時代使っていた解剖の教科書・副読書や看護学事典を見直してみましたが舌に関する事は案外載って無くPCを起動しネットであれこれ調べてみることにしました。

 「舌を噛み切ると死ぬのか?」その俗説が知りたくてネットで調べてみると・・・

大方の説が・・・
  舌は多くの神経と筋肉で構成されているので舌を噛み切ると急に筋肉が痙攣、強く収縮する。
 舌の筋肉はのどの奥まで続いているので舌の筋肉が強く収縮するとのどの奥で舌の筋肉が咽を塞ぎ息が出来なくなり窒息死する(俗には舌が巻きつき咽の奥を塞ぐ)。   ・・・・というものでした。

 その他には、舌には動脈も走っているので出血がひどく失血死するというのもありました。

 また、面白い俗説としては、あまりの痛さにショック死するというものがありました (^_^;
   


 ネットで色々と調べていると同じような疑問を持たれている方が多数くいらっしゃるようで一般の方から医療従事者の方まで書かれていましたがほとんどの方の答えが舌を噛み切っても死ぬことが出来ないというものでした。

 このことに関しては、元東京観察医務院長である上野正彦さんの「死の雑学」という著書で詳しく書かれていて数多くの死体を検死した上野さんの意見としても舌を噛み切って自殺することはほぼ不可能なことだそうです。

 
 では、何故舌を噛み切っても死なないのでしょうか?
インターネットで信憑性があるものを基にしてまとめてみました。
 
 まず、舌は筋肉が豊富で動脈が通っているのも確かです。
舌を噛み切ることで激しい苦痛で筋肉が収縮し筋肉が咽の奥で固まったようになるそうですが、咽を完全に塞ぐまでには至らず隙間だらけの状態になり窒息することはありません。
また、舌の動脈を切断することで、それなりに大量出血をすることがありますが舌の動脈はそれほど大きくなく上記のように筋肉が収縮しますし暫くすると止血し失血死に至ることはほぼ無いようです。

 ただ、「全く死ねないか!」と言われてもそういうわけでもなく、ある条件が整えば死ぬ可能性もいくらかあるそうです。
 それは、舌を噛み切り痛さのあまり仰向けに失神する、失神すると舌の付け根が咽に落ち込み気道を塞ぐことになります。(専門的に言う舌根沈下:因みに意識がなくなると舌を噛み切らなくても舌根沈下することがあります)
そこに仰向けだと、切断面から出た血液や口腔内の唾液などが舌と気道との隙間に入り込み気道を完全に塞ぎ窒息死することもあるそうです。
しかし、こんなケースは希も希なこと・・・実際はあまりの痛さによる苦痛で仰向けになることはほとんど無く苦しみ悶えたあげく横向き又はうつぶせで丸まるように失神するケースがほとんどだと考えられます。
 さらに、「痛みのあまりショック死する」という俗説にしても激痛のあまり交感神経の過剰反応により心臓などの循環器に過大な負荷がかかり心臓麻痺を起こして死に至ることもあるそうですが、こちらもごく希な事のようです。



 この様なことから・・・

 やはり、舌を噛み切って死ぬことはほぼ不可能と考えられます。
  

 ネットで色んな記事を見ていると、江戸時代には牢獄に閉じ込めた容疑者に対して、舌を噛んで自殺するのを防ぐため歯を全て抜いたりしていたそうです。
自分的には、医療が発達していなかった江戸時代、歯を全部抜いてしまう方が出血多量になったり細菌感染などで命を落とす可能性があったのではと思ってしまいました。

 また、舌を噛み切って死のうとしても、その多くは救命できます。
でも、完全に噛み切ってしまった舌は2度と再生しませんし、幸運にもくっつけることが出来たとしても多くの障害が残ってしまうことが考えられます。
さらには、完全に噛みからなかったとしても舌の神経や筋肉を傷つけているので、その痛みは長期間続く上、舌の運動障害や味覚障害が残ることも十分に考えられます。
つまり、舌を噛み切って死のうとしても残るのは命の他に・・・ 
後遺症による障害と取り返しのつかない後悔だけ・・・・

 舌を噛み切って死ぬ思いをするなら・・・
舌を噛み切らず死ぬ思いで懸命に生き抜く方が遙かに楽なことかもしれませんね。


 以上、シトシトと梅雨の長雨が続く休みの日、外出する気にもなれずこんな事を考察してしまいました。

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは〜
むちゃくちゃ痛そうやんw
としおちゃん
2010/07/13 22:02
なるほどぉ。
時代劇などでそんなシーンが稀にありますねぇ。
でも、痛すぎて噛み切ること自体難しいでしょうね。
おっしゃるとおり、そんな根性あったら何でも出来るよ。
GAKU
2010/07/14 08:11
としおちゃんサン
はい、死ぬほど無茶苦茶痛いです (>_<)
でも、死なないんですよねぇ〜、これが・・・。
気まま
2010/07/14 11:12
GAKUさん
そうですね、噛んだ瞬間とてつもない痛みで噛み切ること自体無理でしょうね
人間死ぬ気でやれば何でも出来ちゃいそうですよね。
気まま
2010/07/14 11:14
なかなかためになるお話でした(笑)
死ぬなら楽に死にたいものですね

そういえば昨日かおとといテレビで
あってましたよ!
事故で全身麻痺になった人が、病院のベッドで
舌を噛み切って死のうとしたけど、
やっぱり死にきれなかったようです。

その人は奇跡的に体が動くようになって・・・
みたいな話でした。
人間生きていれば必ずいいことがあるって
ことですよね!
むら智
2010/07/15 10:59
むら智さん
そうですね・・・死ぬなら楽に死にたいものですね。

自分の大先輩から聞いた話でも首から下が麻痺した患者さんが自ら命を絶とうと舌を噛み切ろうとしたことがあったそうですが・・・
ちょっと噛んだだけであまりの痛さで断念したそうです。
やはり、死ぬ気でやれば何とかなるモンなんですね。

TVでやっていた奇跡の話、他の患者さんでも似たような話あります。
医師から「必ず半身麻痺が残る」と宣告を受けながらも「自分は必ず治る」と信じリハビリを諦めずやっていた方が麻痺がほとんどなくなり社会復帰された事もありました。
ホント、この時ばかりは「奇跡」だと思いました。
気まま
2010/07/15 16:57
絶体絶命になった忍びやスパイなど舌を噛んで敵の手に落ちるのを防ぐ場面がありますが・・・・?
それと、口の中に毒を忍ばせてることもありますよね?
これって、テレビの見過ぎ?

失敗して死にそこなったら痛いだけ。
眠ってる間に死ねたらいちばん楽でしょうね?
blue tango
2010/07/15 20:43
blue tangoさん
そうですね、舌を噛んで自殺を図るシーンはTVや映画でよく見かけますね・・・でも本文の通り実際には死ねないんですよね。
しかし、第二次大戦中に捕虜になった時など自決の道を選択しなければならない場合にはその手段として舌を噛むことも指導されていたそうですね。

人は誰でもいつかは死を迎えますが苦しまずに眠っている間に逝くことが出来たらいいでしょうね・・・。
気まま
2010/07/15 21:14
すごく勉強になりました。
私も疑問に思っていたことです。スッキリしました!
ありがとうございます。
さくらこ
2010/07/18 13:28
さくらこサン
自分たち看護師って看護学校でも舌に関する詳しい解剖生理なんて意外に習ってなかったし、改めて教科書や副読本に目を通しても触りだけしか書いてなく、案外知らないことに気づかされました。
舌を噛み切って死ぬ・・・なんて発想、誰が初めてしたのか突きとめたくなりました。
気まま
2010/07/18 21:10

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