老人保健施設に医療強化型創設!?・・・・でも、本当に大丈夫??厚労省!?

 新聞の報道によると、厚労省は老人保健施設に医療強化型を創設する見込みであることを発表したそうです。

 以下、赤字の文章は聖教新聞より一部抜粋した記事です。
 (とりあえず読んでみてください)

老人保健施設に医療強化型

療養病床転換で追加支援策

 厚生労働省は20日、高齢者の長期入院が目立っている「療養病床」について、介護施設への転換を促す追加支援策をまとめた。夜間看護師や終末期への対応を考慮した医療機能強化型の老人保険施設創設や、医療法人による特別養護老人ホーム(特養)の設置容認などが柱。来年の通常国会に老人福祉法改正案を提出し、具体化を進める。
 同日午前に開かれた自民党社会保障制度調査会介護委員会に報告した。
 療養病床から転換した老人保健施設には、現在の入院患者のうち、医療の必要性が低い高齢者の入所が見込まれているが、それでも急に症状が悪化したり、喀痰吸引などの医療処置が必要なったりすることが考えられる。
 こうした状況に対応するため、医療強化型の新たな老人保健施設では、看護職員の夜間配置に加え、常勤医師が不在時の緊急呼び出しや、他の医療機関の医師による往診体制を整備し急な症状の悪化や終末期への対応を図ることにした。
 一方、現在の老人福祉法では特養の設置主体を社会福祉法人や地方自治体に限っているが、医療法人による設置も容認。特養を設置しやすくる事で待機者を減らし、療養病床から特養への転換拡大を目指すことにした。 



 
 簡単に言うと、厚労省は・・・・

①老人保健施設(以下、老健と略)に医療強化型を設置して看護師を24時間配置、これまでの療養型病床(病院)並の看護が出来て、イザとなれば医師の呼び出しや併設病院や協力病院の医師が駆けつけることができるような施設を作りますよ。

②特別養護老人ホーム(以下、特養と略)はこれまで一部の限られた団体にしか設置できませんでした、しかしこれからは医療法人(病院)でも設置できます。
それにより、これまでより医療が強化された特養の設置ができるようになるし、何百人といる待機者の数を減らすことが出来ます。



 この記事を読んで、自分は・・・・

 だから、療養型病床は必要ないじゃないか・・・・・・
 しかも、そのような施設は病院(療養型病床)より看護師や医師の数を少なくでき、経費を節約できるし(人件費のやすいアジアの人たちを雇い入れれば尚節約できるし・・・)、特養の設置基準を医療法人まで拡大したので特養も多くなるし、緊急時の対応もバッチリ出来るじゃないか・・・・ めでたし、めでたし・・・・
                          
 ・・・・・

 と、現場の実情を把握していない厚生労働省のお役人さん達が、これまた安易に綺麗事だけを並べた姑息的な政策を考え出したものだ・・・と呆れ果てました・・・・。
                       ハァ~  ・・・



 今回の改正案に関して、一般の方からみると「朗報じゃないか!」と言われるかもしれません。しかしです・・・・

 ①に関しての老健に医療強化型設立なんですが・・・・
 近年、老健に入所される方の医療度が高まっているので、現場では既に医療強化型に近い老健の運営をずーっと前から既に取り入れている施設も多いです。

 いくら、病状安定期にある方とはいえ入所されている方はいくつもの病気を抱えた高齢者です。いつどうなってもおかしくありません。だからいざといときに万全の体制で備えている施設(特養も同様)がほとんどなのです。

 具体的には、介護職員に対しての応急手当の指導をはじめ、看護師や施設の医師が不在となる夜間なんですが、併設される病院やその他の病院に協力を依頼する。施設によっては、夜間に看護師を自宅待機させる。(当たり前ですけど、グィ~っと一杯も出来ませんし、夜間遊びにも行けませんし、待機手当なんて出ない施設もほとんど。しかも、これがあるからとわざわざ施設近くに引っ越した知人もいます)

 今回の改正案により、法律的にも明確に謳われることにより、これまで以上に近隣の医療機関への協力体制の強化、待機職員への待遇改善など期待しますけど・・・・・・・実際にはあまり期待できないかもしれませんねぇ・・・

 ②特養設置の医療法人への拡大・・・・・ 
 これも一見、朗報な様ですが地域によってますます介護の格差が広まるのではないかと思います。

 そもそも、この改正案は現在療養型病床と機能しているベットを特養または老健に変換することができるようにする案のようですが・・・・

 法律的に簡単に元病院だった所を特養・老健にできますが・・・・そこが問題なんです!
イザ、そのような施設に変換しようとすると設備の改装が必要なのです。・・・・・・
この改装の費用・・・・誰が負担するのでしょうか????
 
 恐らく・・・お国の補助なんてほとんど期待できないでしょう・・・・・・ 

 ということは、その病院が膨大な費用を出して改装しないといけません・・・・。

 現在の病院はどこも「火の車」状態の所が多く、現在の設備を維持するだけで精一杯・・・それを自費で改装してなんて、とてもとてもできません。

 おそらく、いや本当にお国からの補助がなければ、長期療養型病床が全廃されてしまう頃には、老健や特養に変換されることなくそのまま無くなっていくでしょう・・・・。
(このままでは、この国の介護は本当にヤバいです!)

 お国には、このような現場の実状をよく把握してもらった上で現実的な審議を進めてもらい、寝たきりとなっても安心して老後を過ごせるような政策を立案してもらいたいものです。
 

 この国のため若い頃、身を粉にして働いていただいた方達のため・・・・・

 そして、その人達を支えようと志す多くの若者が介護・看護の現場に希望を失う前に・・・
 

この記事へのコメント

2007年06月24日 11:16
確かに現場を知らない方たちの考えそうな策ですね。
今、現場では夜間はおろか、日中の現状を維持していく対策で頭がいっぱいなのに・・・
医師不足も大きな問題ですよね。特に夜間対応のできない現場が増えつつ(田舎は既にそうです)あるのに・・・悲しくなりますね。

話は変わり、毎日忙しいのではないかな?
次の現場に移るまで時間があれば思い切りリフレッシュして下さいね。
これからそういう時間も取れにくくなっていきますからね
2007年06月24日 17:34
現場を知らずして案を練られても・・・まいりますよね。一見、良さそうに見えようともよく考えるとデメリットも多いもの・・・。一度、介護の現場をしっかりと見てほしいものですね。
2007年06月25日 21:20
さぼてんママさん
そうなんですよ・・・現在、医師不足で一時自分の施設も医師が不在状態になったことがあり、併設する病院の医師に兼務していただいたことがありました。
本当に地方では一般病院でも医師が不足しているというのに介護保険施設にも「常勤の医師を」というのはいささか無理があるのではないかと思います。
この辺りもお国はきちんと現場を見ていない、というか見て見ぬふりをしているのでしょうね。

そうですね・・・仕事では忙しいばかりの毎日を過ごしています。
現在の状況から実際に仕事を辞めるのはもっと遅くなりそうですが、もし辞めたときには1ヶ月ほどリフレッシュ期間としてゆっくり休みたいと思います。(自分的には、鈍行列車で九州一周旅したいとおもうのですが・・・)
2007年06月25日 21:26
オーミヤさん
この改正案、本当に綺麗事ばかりを並べ立ててあります。
普通の病院でも地方に行くと医師が足りないというのに施設に常勤の医師とは・・・非現実的な話です。
厚労省に今やって欲しいことは、ありのままの現場を見てもらうことです。自分的には、見てもらうだけではなく実際に介護スタッフと一緒に動いてもらって現場の目線で見てもらいたいものです。
介護という現場を・・・そして、現場に則した法に改正してもらいたいです。

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